春の風が吹き、いつの間にか青葉が目立ち始めた桜の木から、桜吹雪が舞っています。
コロナウイルスの心配に終始する今、待ち遠しかった春は黙って静かに過ぎ去ってしまいそうで、少し心寂しいこの頃です。
3月の半ばに一度は再開した稽古も、明日出されるかもしれない「非常事態宣言」に、社中の皆様の健康を第一に考えて、3月末から再びお休みすることに致しました。
年に一度、この時期だけ稽古場に顔を出す釣釜や旅箪笥。
楽しみに待たれた方も多いかと思いますが、今年の出番はどうやらなさそうです。季節のわりには静かで物悲しい雰囲気の稽古場です。
本来なら畳の上で皆さんと花見の話しを楽しむ季節ですが、今年の春は我慢と忍耐。当たり前の日常を改めて幸せに思う、そんな学びの春となりそうです。
こんな2020年の春ですが、寄り付きの床の間に桜の花を飾ってみました。
桜の季節に桜を飾る。ちょっと野暮な気もしますが、今年はどこか遠くで咲いている桜ですから、寂しげな稽古場も少し華やいだ気がしています。
収束まではまだまだかかりそうなコロナウイルス感染ですが、皆様、健康を第一に、どうぞ十二分に予防対策をお願い致します。